ダンピール　迷子の仔馬は盲目か・上 / おれんち

舞台は１７世紀初頭のルーシ（現在のロシア）を模した世界。
主人公は、人間に必要以上の害を与える不浄物、吸血鬼や死食鬼（ゾンビ）の狩猟・駆除を生業とする祓魔師の少年、レフ。
母の仇である吸血鬼を恨んでいるにもかかわらず、自分の半身がその吸血鬼である嫌悪感や矛盾に悩み苦しみながら、母の仇を探す。

今回の任務は、比較的多い依頼の死食鬼退治。ただしいつもと違う点がひとつ。
それは、発生地が墓地の多い田舎ではなく、都心に近い街だということ。
人為的なものを感じたレフは墓地へ調査に赴く。そこで出会った、同じく半身吸血鬼のサラン。話を聞いてみるも、彼女は自分が何をしているのか理解していないようだった。
裏で糸を引く何者かがいるのだ…。
一体何のために、誰が死食鬼を操るのか。そして同胞であるはずのサランは、なぜ不浄物と手を組んでいるのか――
これは、仔馬が目をあけ、耳を澄まし、進む道を選ぶ話。

ダンピールシリーズ第二段の前編です。
と言っても本文10Pなので前編というよりオープニングです…
第一弾を読んでなくともそれなりに大丈夫な構成になっています。