「あんたが選べる道はふたつにひとつ。ここで狐の餌になるか。俺に『盗まれる』か」 莵道の末姫・かさねは、狐神に嫁ぐため、親しんだ家を出る。しかしその婚姻は、豊穣のための贄を意味していた。狐に喰われかけたかさねを救ったのは、金目をした青年イチ。イチは天都から追われた皇子を名乗り、都に戻るためにかさねを「盗む」というが――。 神とひとが混じる世。箱入り娘と流浪の男の織り成す、恋と冒険の少女浪漫ファンタジー。
白兎と金烏 / カナリヤと花
「あんたが選べる道はふたつにひとつ。ここで狐の餌になるか。俺に『盗まれる』か」
莵道の末姫・かさねは、狐神に嫁ぐため、親しんだ家を出る。しかしその婚姻は、豊穣のための贄を意味していた。狐に喰われかけたかさねを救ったのは、金目をした青年イチ。イチは天都から追われた皇子を名乗り、都に戻るためにかさねを「盗む」というが――。
神とひとが混じる世。箱入り娘と流浪の男の織り成す、恋と冒険の少女浪漫ファンタジー。