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着ぐるみインタビュー

[2010/10/18 : Interviewer - 千葉ネネ]

一般的に着ぐるみというと、テーマパークやスポーツチームのマスコットだったり
ゆるキャラだったりを連想するかもしれません。
彼らのデザインの多くは動物をモチーフとしています。

ケモノ・獣人界隈ではこれら着ぐるみを個人でデザイン・制作し、交流されている方々がいます。
イラスト・同人系のケモノ・獣人界隈の文化とはまた少し違ってはいますが、
着ぐるみイベント等で賑わいを見せているようです。

話には聞いていたけれど実際にはよくわからない…でも気になる…。
そこで、着ぐるみを制作されイベントなどにも参加されている田代憂氏に少しだけお話を伺ってきました。


着ぐるみ制作のきっかけ

―― いつ頃着ぐるみをはじめたのですか?
  具体的に始めたのは4,5年前
イラストを描き始めて10年、
その真ん中くらいで手を出し始めたという感じですね。
―― サイトとか見たり人との交流とかがあったり?
 
マヒロさん*1という今の着ぐるみの流れを作った方がいて、
ホームページとか見て、ああこれはいいなあって思って。
昔から着ぐるみが好きだったから見せてもらいたくて、
いきなりとらんすふぁ*2のスタッフに飛びこんでみたんです。
少し触れられればいいかなと思ってたんですけど、
まさか自分で作ってみることになるとは思ってなかったです。
自分には絶対作れないと思ってて、とらんすふぁに着ぐるみの作り方が貼ってあって
「自分にも出来そうかな」と思ってやりはじめました。
はじめはめちゃくちゃだったんだけどだんだんと(ウレタンとか)削れるようになってきて、
それなりに着れるものを作れるようになったかな。
―― とらんすふぁに参加されて。
  はじめははしゃぎ過ぎちゃって、もう仕事そっちのけで(笑)
2回目からは落ち着いたんだけど、「ちゃんと仕事しろよ田代」って言われて。
―― 初めての着ぐるみとの出会いは?
  とらんすふぁの役員会の席で、マヒロさん方が持ってきて着て見せてくれたんですけど、
最初はどう接していいのかわからなくて、今日のネネ君みたいな感じで(笑)
(注:取材中の千葉ネネは着ぐるみを前に始終照れっぱなしであった)
うかつにもその夜はドキドキして寝れなかったですよ。
―― (爆笑) 僕も最初の着ぐるみとの対面って、ふじさわさん*3のラキさんだったんですよ。
  ああー、けしからん可愛さですよね(笑)
―― 強烈でした。夢にまで出てきます(笑)
着ぐるみの魅力というのはどんなところですか?
  やっぱり2次元から3次元に飛び出してきたキャラが
活き活きと動くっていうのの破壊力は絶大ですよね。

マリーちゃんマジ天使。


着ぐるみについてあれこれ

―― 着ぐるみ界隈のトレンドってあるんですか? 個人的には犬が多いように感じました。
  動物になりたい人(注:いわゆる獣化)が多いので、マズルに憧れる人がやっぱり多い。
猫型だとマズルがないので、動物になりたい人は
マズルがあるほうを選ぶ傾向があるかなあ。
―― 獣化について聞きたいです。
  人によってそれぞれ違うんだけど、
僕なんかは着ぐるみ自体が好きでいつか着てみたいっていうのがあったから、
作ったものに着ぐるみっぽさを残したいっていうのがある。
中には本当に動物になりたいって人もいるし、
そうゆう人はもっと口がパクパク動くとかリアルな造形にする。
―― 皆さん着ぐるみにファーがありますよね。怪獣みたいのは殆ど見ない。
  ゴジラとかは重いんですよ、60kgくらい?
ラテックス(ゴジラの肌の素材)も1年くらいでボロボロになる。
人間は毛が無いからモフモフのものに憧れるっていうか…
ゴジラとか抱きつきたくないじゃないですか(笑)
―― (爆笑)
―― 着ぐるみ作ってて、苦労されたこととかってありますか?
  最初は本当に裁縫のサの字もわからなかったから、
人から聞いた話を自分なりに解釈して、でもやってることはめちゃくちゃで、
「ここをこう縫い合わせればいい」って教えられても
その縫い合わせ方わからないから聞いてるんだよって(笑)
ただ、考えるのは楽しかった。
うまい工夫の仕方思いついたときは自分、天才じゃね?って(笑)
―― ワハハハハ!(爆笑)
  自分の絵柄が(田代氏の絵として)出来上がってきちゃってたから
そうゆう感覚がなくて、そこは新鮮で楽しかった。
―― 着ぐるみの楽しみ方って?
  せっかく自分の顔が隠れてるから、普段の自分とは違うものに変身してみる。
―― 田代さんのマリーちゃんの動きは本当になりきってますよね。
 
そこでこう変に恥ずかしがって普段どおりにしてると逆に変でしょ。
着ぐるみって見るのもいいけど自分でやってるときは、
普段自分が呼ばれていることと全然違うことを呼ばれるのがいい。
例えば「田代」とか「憂さん」とか呼ばれてるけど、
着てるときはマリーだのリゼル(田代氏の着ぐるみキャラ)だの
別の名前で呼んでもらえるし、
ほら、普段「カワイイ」とか言われないし、言われてもスナックのママとかに
「あらぁん、こっちの子カワイイわねぇ」とかね(笑)
―― ハハハハ!
  普段と違った自分を楽しむよね。
―― 今後着ぐるみ作ってみたいって方に伝えたいことってありますか?
  思い立ったが吉日で、着ぐるみひとつ作るのって相当なエネルギーが必要だから
気分が盛り上がってないと飽きちゃうんですよね。
それと作れるのは多分若いうちだけだから、
できるときにやっちゃえって感じかな。

これは所謂、イエス・ノー枕でいうところのイエスサインなのか…!?そうなのかっ!??


おまけ

―― ところで僕、ここに来る前に着ぐるみのキャラデのラフを描いてきたんですけど…(紙を見せる)
  おー、いいんじゃないですか。
―― 色は白黒で、顔をこう…アルマジロっぽくしたいなあと。
  これ、髪ってどうするの?
―― クセっ毛にしたいんですけど、この長さのファーが無いと言われたんでウィッグ使うしかないかなあ。
  そうだねーウィッグだね。クリンクリンのやつ使えばいいかな…あーここにもあるんだ(尻尾の部分)
―― 黒の部分はラキさんのみたくおもいっきり短くして…
  ああ、ストレッチファー? 体型がモロに出るからねー
―― ラキさんのお腹とか絶妙ですよね。
  腹部?そうだよねー
―― ちょっとこう、ぽっこりとしてるのが。
  そうそう!
―― それと足を閉じるとなんか股の部分が
(以下、大変下品な話につきカット)
―― 角の部分とかどうしようかと思ってるんですけど…。
  オカダヤとかにエナメルの素材があるからそれ使ったりだよね。
―― もうちょっと質感をリアルにしたいなあとか…
  あんま硬いと、こう、割れちゃったり人に抱きついたときに刺さっちゃったりすることがあるから。
あと粘土で固めて作るとすると重くなるしそこのところも考えたほうが。
―― ウレタンで形つくって何か、紙で貼ったり…いや、ちゃっちくなるかー…
  そうゆうの考えるのが楽しいんですよ(笑)
―― ああっ!!(笑)
  僕だったらこの形なら粘土でこの形に原型とっちゃって、
乾いたらサランラップなんかでぐるぐる巻きにして、
そのサランラップに印をつけて切り取って型紙を作って…それで中に綿でも詰めるかな…
―― 目の位置って前じゃないといけないんですかね?
  そんなことはないよ。
着ぐるみって大抵この辺見えないから(目と目の間を手で示しながら)。
最悪この辺になんか不自然じゃなければ穴をあけたり、
まつ毛の…目の淵辺りに穴あけてみるとか。
目の輪郭のところが黒いけど、そこに開けたり。
―― 必ずしも(本体の)目から見る必要はない?
  無い。けどどうせなら(本体の)目で見たいよね。
―― ですよねえ。
  目をうまく作ると周りの人が、お前どこで見れてるの?って
言ってくれるのがまたこれがしてやったり!って感じですよね。
―― ラキさんとか目のところ、どの角度から見てもこっち向いてるような感じにしてますよね。
  3Dアイ?あれも好き好きで、いざつけようと思うとけっこう難しいんですよね。
ただ僕は着ぐるみっぽさを多少残したいから……
―― やらない。
  うん。
マリーちゃんギャラリー


田代氏のwebサイト『風色の島』のコンテンツ内に着ぐるみの作り方のページがあります。
着ぐるみ制作に興味がある方はこちらもご覧ください。

■誰でも出来る着ぐるみ作り
http://tetetor.gooside.com/fursuitmaking.htm

ちなみに11月にKemoconというケモノ系着ぐるみイベントが行われる。
田代氏は参加が難しい模様…残念っ。

Kemocon

田代憂
2004年からwebサイト『風色の島』を運営し、イラストなどを発表している。
2006年頃から着ぐるみイベント『とらんすふぁ』のスタッフに参加、同時に着ぐるみ制作を開始。
新作の着ぐるみも現在製作中。

風色の島

マリー (Marie)

種族:イヌ(ラフコリー)
性別:♀
好きな物:おひるね フルーツ
嫌いな物:カミナリ

人大好き!
とってもかしこいコリーのわふんわふんお姉さん。
モデルさんになるのが夢。


2010冬コミ発行予定の、田代憂氏も参加される着ぐるみ本「メタモルフォーゼ」
アリスブックスにて取り扱い予定!!
2011年5月4日東京六本木麻布十番にて
着ぐるみ系クラブイベント『メタモルジェネレーション』開催!
モフッて踊りまくれ! 千葉ネネも行くよ!!
METAMOR GENERATION CONTACT

補足解説

  • *1 マヒロ氏
  • とらんすふぁの主催。サイトではいくつかの着ぐるみの写真を見ることができる。
    kemonostudio
  • *2 とらんすふぁ
  • とらんすふぁとは、2005年から行われていた着ぐるみ系獣化イベント。現在は終了している。
  • *3 ふじさわ氏
  • 若手のケモノ絵師。
    彼の着ぐるみのラキは大変完成度が高く、海外からも絶賛の声があがる程。
    彼のラキの動画はyoutubeで確認できる。
    http://www.youtube.com/user/kururutei8824