Ｈotel Desire 三人目の話 / 少女薬品

一晩にして幸せな家庭を失ったジュエリー職人、クレフ・ノベンバー。彼もまたとあるきっかけから、最大にして最高の歓楽都市『ジェム』への招待状を手に入れる。
そこで出会ったのは、複雑な境遇を経て街で暮らす無垢な少年、ネム。
「ぼくはおじさんががんばってるんだって、思うの……」
不安定なクレフを優しくねぎらうネムに対する想いは、次第に甘く優しい歯がゆさを覚えるモノに変わっていく―。
これは、街での滞在期間である７日間＋αをつづった、仕事中毒欠陥人間×純粋無垢ストリートボーイによる、いつか、どこかであったかもしれない魔法と『祈り』のおとぎ話。三部作、完結編。

すこしふしぎ系小説のシリーズ三作目です。とはいえ続き物要素はほとんどなく、世界観が同一というだけですので本作だけでも十二分に楽しめる構成になっています。